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2014.02.20

往路(その1)

この豪雪の中、取材で長野と新潟の間にある斑尾高原に行くことになっている。東松山と熊谷の境目であるウチのあたりでもヒザ上まで埋まる積雪量で、普通の乗用車では車庫から出すこともできない状況だったが(もちろんウチのヴィヴィオも出庫不可能)、同行の友人のクルマは本格的クロカン能力を持ち、ショートな車体で取り回しもいいランドクルーザー・プラド。しかも普段から雪道などに好んで走りに行っているクロカン野郎で本職も自動車のメカさんという人間だったので、とにかく行けるトコまで行ってみようと出発。燃料は満タン、普段からシュラフやサバイバルツールは常備、という状態で、道中の難儀は覚悟しての出発である。

上信越道は全滅、関越も水上インターから手前は通行止めという状況で、水上まではなんとかしてたどり着かなきゃいけないわけだが、ネットでで刻々と入ってくる情報では幹線道路のほとんどがスタックした大型トラックなどで大渋滞となっており、かなりの困難が予想される。

土曜日の朝9時に自宅を出発するが、すでに家の前の道で3回もスタックしそうに。407号で熊谷から17号に乗るはずが、自宅から2キロも行かないうちにトラックがスタックしているなど、イヤな予感しかしない。路面は凍結とワダチでグチャグチャのツルツル、たとえ四駆であっても車高の低い通常の乗用車タイプだとスタックの危険がある。

熊谷大橋はところどころに立ち往生しているトラックを避けながらクリアしたものの、線路の跨線橋が凍結で通行止め。左折して見晴方面に迂回したが、コレがまったく動かない。仕方なく深いワダチを乗り越えてUターン(これがすでに乗用車ではできない状況)、熊谷駅南口方面へ。アンダーパスを越えて北口に出、17号に入ろうとするが、ここも渋滞でダメ。裏道裏道を通り、市役所裏のあたりでグルグルしたりして、熊谷バイパスの柿沼交差点までたどり着いたものの、これまた大渋滞でいつになったら合流できるかまったくわからない。この時点で2時間経過。

シビレを切らして細い生活道路を通って側道から脱出、熊谷警察前の大渋滞を避ける形での17号旧道への合流を模索。とにかく、どんなに広い道路でも雪でほぼ1車線しか通れず、しかもそこをスタックした大型車両がふさいでたりするもんだから、渋滞しない方がおかしい。

逆に住民の方が除雪している生活道路のほうが交通量が少ないだけ走りやすいが、もし1台でもスタックしていると逃げ道がなくなる、というリスクもある。とはいえ、大型トラックが入って来られない細くて雪の多い道も走れるのがクロカン車の強みなので、状況が状況だし地元の方の迷惑にならないように注意しながら進むしかない。立ち往生しているクルマをウインチで助けたりしながら、どうにか進む。

結局、秩父方面に向かう140号にいったん出て、熊谷運動公園前から高崎線のアンダーパスをくぐって17号へ合流。案の定アンダーパスでは2台のトラックが動けなくなっていたがなんとか通過。17号旧道に合流してからは割と順調で、隣の深谷市に入った。順調とはいっても17号は、歩道が雪で埋まっているため、たくさんの歩行者が道路中央のワダチを普通に歩いていて、ゆっくりとしか走れない。出発から4時間、ふだんなら30分かからずに到着する距離なんだが…。まるで熊谷市が結界に包まれているような錯覚すらおこすほどの難行苦行だった。ここでまだまだ長い道中に備えて、駐車場の除雪が進まず開店休業状態のサイゼリアで昼食。

30分ほどで再出発、沿線の工場でも、雪で屋根がつぶされたり、傾いたりしているところがかなりあり、損害も相当出ている様子。生活道路を通っているときも、片支柱式のカーポートはほぼ100%潰れていて、商店の軒なども落ちているところがあった。これがまた道を塞いでいるので通行はかなりたいへん。農道を通ると、ビニールハウスもほとんど潰されており、農作物への被害も大きなものになりそうだ。

17号もしばらく行くとまた渋滞で動かなくなる。ナビで平行して走っている道を探して回避、渋滞を抜けたところで本線に戻るを繰り返し、ジリジリ進むが、スタック車に塞がれていたり道が雪で狭まって通れなかったりで、いよいよどうしようもなくなり、深谷バイパス方面に転進。 …したところが、こっちはもう6時間以上動いてないってありさまで処置なし。もう、陽が傾いてきたし、ここでギブアップしようと思ったが、ドライバーの友人がナビでバイパスとほぼ平行する県道を発見。あとで調べると県道14号から45号に出るルートだったようだ。「このルートを行って、ダメならあきらめよう」というので最後の望みにかけることに。

ところが、この町道が大当たり!数台のスタック車はいたものの、深谷の結界を破ることに成功。スタックポイントであろう、深谷バイパスと17号本道との合流点を越えたところで17号に合流。その後はほぼ順調で、進行速度は速くはないもののクルマは流れており、17時過ぎには県境を越えて魔境グンマーは高崎市に入った。だかやはり魔境はその顎をあけて待ち構えていたのである。(つづく)

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